節分に観たいお狂言は「節分」!
2016/02/04
お狂言の中でも大好きな鬼物!「節分」
節分前になるとよくかかるお狂言「節分」
朝比奈もカッコ良いですが、節分は鬼の小舞が面白いのと、ちょっと鬼がかわいそうな感じそしてちょっと内容が色っぽいのが好きです!!
私の手元にある
岩波書店の日本古典文學体系 「狂言集」
この本は大蔵流なのかしら?私が何度もお舞台で観させていただいた和泉流のセリフとちょっとちがうのですが、
でも大体同じ。
お狂言の節分は
12月31日 の話し
旧暦なんですね。旦那さんが出雲大社に年籠りに行っていて留守をしている女の家に鬼がやってくるお話なんです!!
大晦日は夫婦で過ごさないんですね!!
この女の家に、鬼は隠れ蓑と隠れ笠を被ってやってきます。
最初は隠れ道具で透明だから「あら誰かしら?」ってなるわけですが
姿が露わになると「ギャーー鬼だーー
恐ろしや恐ろしや 出て行けーー」
と。
鬼は、「何か食べ物をくれたら帰る」
女は「仕方がないから、、、」と
麦とあわと稲をサラサラーっとあげるのですが、
「調理してないものは食えん!」と 棒でつついてポイします。(さすが鬼)
女は「なんと勿体無い!罰当たりな!」と腹をたてます。
が鬼は、女が可愛らしくなり、
「あら美しの女房や、、、」と小歌を歌います
でそこから、結構な勢いで舞踊り、口説きまくるのですが、
女は出て行け出て行けと。。
この本では、「そなたの眉があまり延びたによってこの鬼がそと抜いてやろうか 」
毛抜きを持ってこいと
ありますが、私の曖昧な記憶では、衣が破れたから縫ってくれ だったような。。。?(わかりませーん)
その後も猛烈に口説き
「竿に乾いた細布。取り寄りゃいとし、たぐり寄りゃいとし。糸より細い腰を締むれば い、たんと なおいとし。 」
って 女に抱きつくのです!!
女は 益々怒って、
「わらわを女と思っていろいろのことをする。腹立ちや腹立ちや。」と
鬼は
「しめじめと降る雨も 西が晴るればやむものを。。。」と泣くのです!!
それを見て女は
「あの鬼は まことに わらわを 思うとみえた」
騙して宝物をもらっちゃえ!と
「鬼殿よ、、」私を思うなら宝を頂戴な❤️と
さっきの隠れ蓑と隠れ笠に打ち出の小槌を貰って中に入れてあげます。
そして鬼は、疲れた疲れたと 眠ってしまうのです。
が。。
女は、これ見よがしに
さあて、豆まきの時間だわい
鬼に向かって 「鬼は外 鬼は外」と豆を投げつけ鬼は
「何とするぞー許してくれーー」と走って逃げて本幕に入ってお舞台お終い。
女。。なかなかやりよるわい。って感じでしょう。
大好きなんです。
特に野村万作先生ご一門の野村萬斎さんか石田幸雄さんが鬼 高野和憲さんが妻のお舞台が一番好きです!
この鬼 節分には柊があるのを知っているくせにそれを忘れて目を突いちゃったり!!
元々、亭主がお留守の女のウチと知らずにどこでもいいから行ったのか?
そこのオタクのご婦人に恋心を抱いてしまう辺りも
色々、あとから 背景を考えつつニヤニヤしてしまうのも 狂言のお話の面白さのように思います。
私なんか全然詳しくないのですがそれでもコレだけ楽しー面白いーと思えますもん!!
是非是非 生のお舞台で お狂言🎶観てみてくださいませ〜
日本古典文学大系 Amazonの古本で買った気がします。上下あります!
今も中古で出ていますね〜やっすい!