フルーティスト宮川悦子 オフィシャルブログ

埼玉県草加市在住。音符に囲まれて生活するフルート奏者 宮川悦子のライフログ

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観世会定期能 五月 を拝見させていただきました。野村萬斎さんの名取川 素晴らしかったーー

      2016/05/03

28年5月1日  東中野にあります梅若能楽学院会館にて  観世会定期能 五月  を 拝見させていただきました。

渋谷の観世能楽堂がなくなってから、観世会のお能に行くのは初めて、、、。東中野の能楽堂も初めてで、、 

お能 三曲とお狂言一曲 という 結構ボリューミーな番組でした。
まずはお能「花月」

七歳の時に行方知れずとなった我が子を探すため、出家した男は花盛りの清水寺で寺の縁起を語り、舞興じている花月という少年と出会う。僧はその少年こそさらわれた我が子と気づく。親子は再会をよろこび連れ立って仏道修行の旅に出る。

というお話。
大好きな亀井広忠さんの鋭い大鼓!!

広忠さんは常に、「このお舞台で自分の指が壊れても良いと思うほど全身全霊で打っていらっしゃる」とどこかで読んだことがありますが、
大鼓って手が千切れるほど痛そう、、、。

でもいつも、恐ろしい程の気合いで鳴らしていらっしゃる。声もすっごいし。

広忠さんからはいつも果てしないエネルギーをいただきます。
「花月」のアイ狂言は野村万作先生でしたが、このお能はアイがオワキの様に最初から出てきて沢山出番があり、沢山万作先生を拝見できて嬉しかったです!こういうお能もあるのかーーーと 思いました。
このアイである「清水寺門前の者」 と「花月」の真の関係はどんななんでしょうと??勘ぐりながら拝見致しておりました。 男同士ですが、並々ならぬご関係に見えたのは私だけかしら?おシテ方が狂言方の肩に触れて手を置くなんて事があるなんて!!!! 

と  ドキッとしました!!曲についてもっとお勉強しなくては、、、。

そしてお狂言の名取川

比叡山で受戒した僧は物覚えが悪いので名前を忘れないように袖に書いておくが川を渡ろうとして深みのハマり書いておいた名前が消えてしまい、、

というお話

野村萬斎さんが「忘れっぽい男」でしたが、最初はずうーーっと一人芝居!!!

膨大な台詞の量!いつもながらすごいです。だってね、この日はこの後も別のところで別の曲をされるはずですよ!そういいのを毎日毎日やっていらっしゃるんですからねーー!!!!心から尊敬します。
この 「忘れっぽい男」、一人芝居の時に色々なシチュエーションで色々な男になりきって台詞を行っていきますが、この声のバリエーションにも感動です!
私も色々バリエーションのある音色を出せるようになりたいと常々思いますが、お狂言でもそうなのねーー!って思い嬉しくなってしまいました!
お狂言って いつも思いますが

登場人物みんな性格がすこぶる良い!!

人を影で疑ったり、文句を言って怒ったりしないよなぁ〜と みんな素直で単純で、楽しいと歌を歌っちゃったり舞まで出てきちゃったり、、生きていてとにかく楽しそう!!お能の嫉妬劇と対照的なんですね〜
そんな姿を見ていてとってもハレの気分になれる劇なのね〜と今更ながらボンヤリ思っておりました。
そうして休憩後に

有名な「隅田川」

人買いに我が子をさらわれたために心乱れた母は、我が子、梅若丸を尋ね求めて隅田川までたどり着くが、我が子の死を聞かされる。

嘆き悲しむ母が塚の前で念仏供養をしていると、梅若丸の亡霊が現れるが抱きしめようとしても触れることもできず夜明けと共に姿を消す、、、。

解説を見た段階で泣きそうなお話。

前半、舞台上の動きが少なく、正直ものすごく睡魔に襲われそうになりました。でも一つ一つの型が全部大切なんだと思うと あーーダメダメとなりながらでしたが、最後の最後
塚の中に隠れていた子方ちゃんの声が!!!

コレは梅若丸の亡霊なのですが、とっても甲高くて子供らしい声で、お姿も白装束に黒い頭、、。姿は見るからに子供の幽霊なんですが、怖い幽霊ではなく、愛しくて。。

同じ親の立場から見てしまい、声の段階でもう思わず落涙でした。

抱きしめたくても腕からするりっと抜けてしまうのです!!なんと切ない。。

しばらく呆然となります。おシテ方が最後に幕入りされる時の歩くスピード、、。ものすごくゆっくりなんです。絶望にかられて歩くのも困難なくらい、、。後ろ姿はすっかり母親の背中だなと思い拝見しました。

お狂言の朗らかな笑い

お能の悲しさや寂しさ悔しさなど、、

それぞれの感情を感じることで、自らの感情が解放される。 これも能楽の楽しみの一つのように思いました。

お能二曲 お狂言一曲で 私の感情箱がぱんぱんで、これ以上受動できなそうでしたので最後の曲を拝見せずに帰って参りました。

明らかに感情が豊かになって帰ってきます。

ダイレクトに伝わるからでしょうか?

すごいことです!!

ところで能楽堂に行くと私は たっくさんのチラシを貰って帰ります。

モチロン行きたいのを探す目的もありますが、チラシがみんなカッコ良いんですもの。

ジャンルが違いますからソックリ真似しようったってそうはいきませんが、チラシ一枚も芸術品!!よくよく見て吸収したいのです!

なんとも刺激的で素晴らしい時間でした事!!

感謝です!!

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